「バーピーて痩せるの?」
「運動は1日何分やったらいい?」
「手間を掛けずに痩せたい」
忙しくて時間が取れなくなると運動するタイミングが無くなりがち。運動回数が減るとダイエットが停滞します。
この記事では1日1分で痩せるバーピーの秘訣を解説していきます。
この記事を読むことで時間を掛けずにダイエットする方法がわかります。
バーピーは1日1分で痩せる高強度運動

前提として「1日1分」が成立するのは、バーピーが全身を一気に使う高密度な運動だからです。理由を以下に解説していきます。
- ✅全身同時運動による高い消費効率
- ✅心拍が上がりやすくEPOC(運動後燃焼)が起きやすい
- ✅短時間でも代謝のスイッチが入りやすい
全身同時運動による高い消費効率
バーピーの動作を分解してみると以下4つになります。
- ✅しゃがむ(スクワット)
- ✅手を床につき、後ろに脚を伸ばす(プランク)
- ✅腕立て(プッシュアップ)
- ✅脚を戻して立ち上がり、ジャンプ
一連の流れで身体の多くの筋肉を動員するため、全身複合エクササイズになるのです。
1回の動作の中で使われる筋肉は大きく分けて3つに分類されます。
- ✅下半身(大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋)
- ✅体幹(腹直筋・腹斜筋・脊柱起立筋など)
- ✅上半身(胸・肩・上腕三頭筋)
筋肉量の多い部位が同時に使われるほど、1分間あたりのエネルギー消費量は大きくなります。ウォーキングや軽いジョギングと比べて、短時間で「ギュッ」とカロリーを消費できる運動だと考えてください。
心拍が上がりやすくEPOC(運動後燃焼)が発動
バーピーは心拍が上がりやすく、Z4〜Z5(最大心拍数の80〜95%)といった高いゾーンに入りやすいのも特徴です。
Z4〜Z5のゾーンに入ると身体で2つの変化が始まります。
- ✅無酸素性代謝(解糖系)が強く働く
- ✅同時に有酸素性代謝もフル稼働する
高強度ゾーンに入ることで、運動を終えた後も安静時よりも酸素消費が高い状態(EPOC)が続きます。
バーピー1分で消費するカロリーだけでなく、やり終えた後もしばらく燃え続けるというボーナスタイムがあるのです。
心拍数の測定には心拍センサーを使いましょう。腕につけるスマートウォッチや胸に巻くバンドタイプのセンサーもあります。
短時間でも代謝のスイッチが入る
重要なポイントは1分でも代謝のスイッチがオンになることです。代謝のスイッチが上がるポイントは3つあります。
- ✅呼吸が荒くなる
- ✅心拍が一気に上がる
- ✅体温が上がる
代謝のスイッチを週に何度も繰り返して入れることで徐々に身体の変化が起こります。
- ✅普段の消費カロリー(NEAT)が少しずつ増える
- ✅階段や早歩きで息切れしにくくなる
- ✅「動くのがラクな身体」になっていく
「1回やった瞬間に劇的に痩せる」のではなく、1日1分を積み重ねることで、代謝そのものが変わっていくとイメージです。
»【2025年最新版】バーピーの効果と正しいやり方は?消費カロリーと頻度を徹底解説
1日1分バーピーの最適な回数

具体的に1日1分やるとして筋力・体力レベルで目安が変わるので目的別に整理します。
- ✅初心者:10〜15回(脂肪燃焼の土台を作る)
- ✅中級者:15〜20回(心肺強化+ボディメイク)
- ✅上級者:20〜25回以上(出力と回復の両方を追求するゾーン)
- ✅「1分での回数=効果の指標」になる理由
初心者:10〜15回(脂肪燃焼の土台を作る)
これまであまり運動してこなかった人・久しぶりに体を動かす人は、10〜15回を目安にしましょう。
目標ゾーンはZ3〜Z4の入り口を狙います。「息は上がるけれど、まだギリギリコントロールできる」くらいの強度です。
大切なのはポイントは次の3点になります。
- ✅とにかくフォームを崩さない
- ✅翌日に残る痛みをチェックする
- ✅「もう少しやれそう」を少し残して終える
まずは「続けられる強度」を探すことが最優先です。強度が上がると挫折しやすくなるので、継続することが難しくなります。
中級者:15〜20回(心肺強化+ボディメイク)
週に数回は運動をしている人・すでにバーピー経験がある人は、15〜20回を目安にしましょう。
心拍がZ4(80〜90%HRmax)にしっかり入り「キツいけれど、1分なら耐えられる」ゾーンになってきます。
上級者:20〜25回以上(出力と回復の両方を追求するゾーン)
すでに1分で20回以上こなせる人は20〜25回以上を狙ってもOKです。このゾーンはZ4〜Z5の境界に入りやすく、パフォーマンスに強く影響を及ぼします。
大事なポイントは次の3点です。
- ✅その日のコンディション
- ✅睡眠状況
- ✅前日のトレーニング内容
重要なのは「毎回全力で記録更新」ではなく、出力重視(回数、テンポ)やフォーム・心拍コントロール重視などのテーマ分けを行うことです。
テーマを分けることで身体へ掛かる負担を分散することができます。
1分での回数が効果の指標
1分間の回数は単なる数字以上の意味を持ちます。
- ✅フォームを崩さずにどれだけ動けるか(技術+筋力)
- ✅高い心拍ゾーンをどれだけ保てるか(心肺機能)
- ✅翌日に疲れを残しすぎていないか(回復力)
シンプルな「回数」という形にすることで、複数の要素を見える化することができるのです。
例えば「先月は1分16回が限界だったのに、今は同じキツさで20回できる」となった場合は、燃焼効率と心肺機能が上がった証拠になります。回数が上がらなければ肉体パフォーマンスが向上していないということになります。
»バーピー習慣で得られる5つの効能【時短で出来る運動の秘訣】
週何回やれば痩せる?最適な頻度と回復の仕組み

高強度のバーピーは筋肉・心肺・神経系にしっかり負荷がかかる全身運動です。頻度を間違えると疲労だけが溜まり痩せにくくなることもあります。
- ✅週2〜3回が基本ライン(初心者〜中級者)
- ✅HRR60(回復心拍)で頻度を決める
- ✅毎日バーピーはOKか?ケース別の判断基準
週2〜3回が基本ライン(初心者〜中級者)
初めてバーピーを習慣にしていくためのポイントは次の2点です。
- ✅週2〜3回(例:月・木・土)
- ✅1回あたり1分×1〜2セット
初心者の内は毎日ではなく、程よく継続できる頻度とセット数を設定することが重要です。主な理由は回復とフォーム習得がポイントになります。
- ✅筋肉や腱が高強度の着地・伸展動作に慣れる時間が必要
- ✅交感神経が高ぶったあと、きちんと副交感神経に戻る時間が必要
特に最初の4〜6週間は「やればやるほど痩せる」ではなく「回復できる範囲で続ける」ことを優先しましょう。
HRR60(回復心拍)で頻度を決める
頻度を決めるうえで重要なのが回復心拍数(HRR60)です。回復心拍数(HRR60)とは「運動終了時の心拍数」から「1分後の心拍数」を引いた値になります。
- ✅例:終了時 166 bpm → 1分後 113 bpm → HRR60 = 53 bpm
この値が大きいほど心肺の回復力が高く、副交感神経への切り替えがスムーズと評価できます。
回復心拍数の数値の目安は以下になります。
- ✅HRR60 ≧ 50 bpm:回復良好。翌日も高強度を検討してよい
- ✅HRR60 40〜49 bpm:やや疲労あり。高強度は1日おきが無難
- ✅HRR60 < 40 bpm:疲労残り。Z1〜Z2の軽い運動 or 休息推奨
「週◯回と決めて盲目的に守る」のではなく、HRR60を見ながら柔軟に頻度を調整することが長く続けるコツになります。
毎日バーピーはOKか?ケース別の判断基準
毎日バーピーを行うのは基本的に非推奨です。
- ✅“追い込み型”の1分バーピーを毎日はNG
- ✅“ゆるめの1分(5〜10回程度)”なら毎日も選択肢
毎日やってもよい条件は次の3点です。
- ✅HRR60が常に50前後〜それ以上で安定している
- ✅睡眠不足が続いていない
- ✅筋肉痛や関節痛が長引いていない
基本的に「1日1分 × 週2〜3回」+軽い有酸素 or ストレッチの方が、長期的に体も心も安定して痩せていきます。
»【2025年最新版】HIITとは?効果・やり方・週2回でも結果が出た実践記録と理由を徹底解説
実測データで検証|1分バーピーから見える効果

ここからは、筆者自身の1分バーピー実測ログを具体的に見ていきます。
| 指標 | 最新値 | 備考 |
|---|---|---|
| 回数(総数) | 23回 | 1分フルバーピー |
| 初動テンポ(0–10秒) | 4rep | 立ち上がりはやや抑えめ |
| 前半30秒/後半30秒 | 12/11 | 出力維持率 ≒ 91% |
| 開始時HR | 94 bpm | ウォームアップ済み |
| 30秒時HR | 154 bpm | Z4へスムーズに到達 |
| 終了時HR | 166 bpm | HRmax比 約91% |
| 平均HR | 152 bpm | HRmax比 84%(Z4中盤) |
| 最大HR | 166 bpm | Z4高め〜Z5境界 |
| HRR60 | 53 bpm | 1分後に113 bpmまで回復 |
| RPE | 8.5/10 | かなりキツいが限界一歩手前 |
| T80 | 32秒 | HRR80%以上の滞在時間 |
| T90 | 0秒 | Z5(90%以上)はあえて回避 |
出力維持と代謝ゾーンのバランス
前半30秒で12回、後半30秒で11回という配分は「最初に飛ばしすぎず、最後まで粘れるペース」が守れている状態です。
前半13〜14回・後半9〜10回のような極端な配分になった場合、起こりえるケースは次の2点です。
- ✅前半で無酸素に振り切りすぎて、後半でガス欠
- ✅フォーム崩れ → 余計な消耗 → ケガリスク増
やみくもに飛ばすのではなく一定のペースで継続することが大切です。
回復力と自律神経の状態
1分後に心拍が53拍も落ちているのは回復力がかなり高い状態です。
これが30台前半や20台に落ちてきた場合に考えられるケースは次の2点です。
- ✅疲労が抜けきれていない
- ✅自律神経が交感優位で張り付きぎみ
HRR60が50前後で安定しているうちは、「1日1分×週2〜3回」というペースを続けてもオーバーワークにはなりにくいという判断材料になります。
代謝負荷スコア
バーピーの負荷を可視化すると以下の通りです。
1分の心拍負荷: ██████████████████░░░░ 82%
高心拍ゾーン滞在度 : ████████████████░░░░░░ 78%
終盤30秒の追い込み度: ███████████████████░░░ 88%
- ✅1分の心拍負荷:1分という短時間の中でかなり高いトレーニング負荷
- ✅高心拍ゾーン滞在度:Z4中心にしっかり滞在しており、Z5に入り過ぎていない“ちょうどいい”負荷
- ✅終盤30秒の追い込み度:30秒時点から終了時までの心拍上昇がスムーズで急激な“頭打ち”がない
これらの値から1分でここまで追い込んでも、きちんと回復できている。まさに「1日1分 × 週2〜3回」を無理なく続けるための出力設定と言えます。
痩せるためのバーピー実践テクニック3選

同じ「1日1分」でもフォームや呼吸、回復設計が違えば効果は2倍以上変わります。ここでは実測を通して見えてきた痩せるためのコツを3つに絞って紹介します。
- ✅① フォーム安定:体幹と着地をコントロールする
- ✅② 呼吸の使い方:呼吸を止めない=強度を長く保つ
- ✅③ 栄養と回復:1分の効きを“何倍にもする”裏側の設計
① フォームを安定させる
- ✅手幅・足幅を毎rep同じ位置に置く
- ✅体幹が左右に大きくぶれないよう、プランク姿勢で腹圧を維持する
- ✅ジャンプの着地は静かに吸収し、膝を前に突き出しすぎない
フォームが安定すると同じ心拍数でも「1回あたりにこなせる仕事量」が増えます。回数が増え、消費エネルギーも増えるので、痩せやすさにつながります
② 呼吸を止めない
- ✅プッシュアップで吐く、着地〜しゃがみ込みで吸うのリズムを作る
- ✅セット前に鼻吸→口すぼめ吐の呼吸を2〜3サイクル入れておく
- ✅Z5に無理に突っ込むのではなく、Z4を長く保つ意識で動く
呼吸が整っていると心拍の立ち上がりがなだらかになり、T80(HRR80%以上)を長く保ちやすくなります。
③ 栄養と回復
トレーニングの効果は、トレーニングそのもの+それ以外の23時間で決まります。
| タイミング | ポイント | 具体例 |
|---|---|---|
| トレ前30〜60分 | 血糖値を安定させておく | バナナ1本/はちみつ小さじ1/おにぎり半分など |
| 直後〜30分 | 糖質+タンパク質で回復スイッチON | プロテイン+フルーツ/牛乳+はちみつなど |
| 就寝前〜翌朝 | 睡眠で回復・ホルモン分泌を促す | 卵・サバ・ナッツなど良質な脂質とタンパク質を意識 |
睡眠不足が続くとHRR60が目に見えて落ちることがあります。「最近1分がいつもよりやたらキツい」「心拍がやたら高く出る」などの違和感があれば、睡眠と回復を最優先してみてください。
1日1分のバーピーでも“濃度”が高ければ確実に痩せる

1日1分のバーピーでも工夫すればダイエットが可能になります。
- ✅バーピーは全身複合運動+高心拍ゾーン滞在により、1日1分でも十分な代謝刺激を得られる
- ✅回数の目安は初心者10〜15回/中級者15〜20回/上級者20〜25回以上
- ✅頻度は週2〜3回が基本。HRR60を見ながら柔軟に調整する
- ✅フォーム・呼吸・栄養・睡眠を整えることで、同じ1分でも「効き」が変わる
「1日30分運動しましょう」と言われると、忙しい現代人にはなかなかハードルが高く感じられます。しかし「1日1分だけ本気で動く」なら仕事前の3分・歯磨き前・お風呂の前後など、どこかに必ず入り込ませることができます。
大切なのは時間の長さではなく濃度です。1日1分の濃いバーピーを週2〜3回。数週間〜数か月と積み重ねていけば必ず体は変わっていきます。
»バーピー習慣で得られる5つの効能【時短で出来る運動の秘訣】


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